■■ジャンプやアニメ・漫画などの感想・考察■■

先日、ゆびさきミルクティーの最終巻が出ました。
主人公は女装が趣味で、堂々と二股をかまし、女装した自分にも恋するという変態マンガでした。

この変態っぷりをどのように収束させるのか。
ひだりに落ち着くか、水面が出てくるか、はたまた自分の世界に没頭するか。
多くの読者はその点に注目していたのではないでしょうか。

自分もその点が気になっていた読者の1人であり、単行本が出るのを待ち構えていたわけです。
ネタバレを見ないで、評判だけをチラ見して…

全く意味が分からない終幕だった、ということだけは知っていました。
気合を入れて単行本を読み、最後のシーンを目にしたとき…

100801成長しないで
成長なんかしちゃ駄目だ
ひだりは成長なんてしなくていいんだ…


予想通り「?」マークで頭が一杯になりました。
だって由紀はひだりのおっぱいを見て、ひだりの成長を喜んでいたわけです。
ひだりの巨乳っぷりに目を輝かせていたのです。

そこにひだりが「もっと成長したい」と言ったのに対しての上の発言です。
一般的な読者であれば、意味が分からないのが当然かと。


実は単行本には、答えのようなものが書かれています。

左との卒業旅行。
成長することで失うもの、手に入れるもの。
一番大切なものは何?
…完結です。
   裏表紙より引用

*****

『ゆびさきミルクティー』は『成長』する、ということに拘って描いています。
それは宮野が『成長すると失う』という矛盾にすごくエロティックなものを感じているからで、やっとそれを作品として世の中に送り出せて、ほっとしています。
   あとがきより引用



この答えを、自分なりにまとめてみました。
次のような流れで書いていきます。
1.由紀の視点
2.左の視点
3.1と2より最後のシーンの整理





1.由紀の視点

由紀は、『成長』を否定する立場として描かれています。

まず書かなければいけないのが、趣味の女装です。
男であるがゆえ、当たり前に訪れる声変わりや肉体的な成長。
由紀はそれらを、物凄い否定的な視点で見ていました。

次が最後のシーンにつながる主な点。
由紀は、左の成長を歓迎してはいないのです。
※ただしおっぱいを除く

実は1話の由紀のセリフに、既にそれが表れていました。
ひだりは、ひだりのままがいいと思うな。
今のままがいいよ。


また、7巻には次のようなコマがありました。

100801成長したら
これ以上成長しなくたっていいよ。
今だって手が届かないのに…


これらは要するに、由紀はひだりの成長を歓迎していないということが描かれているわけです。
「いつまでも自分の手の届くひだりで居て欲しい」と。




2.ひだりの視点

ひだりは、『成長』を求める立場として描かれています。
それは当然、由紀を好きな気持ちからきています。

100801成長したいひだり
勉強でもスポーツでも何でも頑張るの。
自分を成長させるんだ、紀くんや水面さんに追いつける様に。それが目標。


無理をしすぎて倒れたり、とにかく成長を焦っている姿が印象的です。




3.最後のシーンの整理

最後のシーンに至ったときの、2人の心境をまとめてみます。

まず由紀ですが、ユキを失ってひだりしか居ないという状況にあります。

ユキに関しては、由紀が男になれば失われるということが明らかでした。

100801消えるユキ
あのときひだりとのキスで男心が目覚めた事、きっとこのまま加速していく。
俺の中にいた女の子は、いつか消えてしまう。


自分が男になれば、ユキは消える。
そのことが分かっていたからこそ、水面との行為を拒否したわけです。

しかしひだりのことは拒むことが出来ませんでした。
彼女のおっぱいに『成長』に気をとられて。

その結果…

100801消えたユキ
…ユキは
もう、いない


由紀はユキを失ったわけです。
言い換えると、成長したことにより一番大切なものが失われてしまったわけです。


一方ひだりはというと、『成長』したことで由紀とつながることが出来たと感じています。

今まで子ども扱いされてきたのが、体を重ねることで対等な立場に立てたという感じでしょうか。
ひだりは、『成長』することで失われるものがあるということに気づいていません。


・由紀は『成長』して一番大切なものを失いました。
・ひだりは『成長』して一番大切なものを得ました。


この2点を踏まえてみると、最後のシーンがなんとなく見えてきます。
この2点を踏まえてみると、最後のひだりのセリフが重くなってきます。

えっ、意味がわからない…

このセリフは2人の『成長』に対するすれ違いを表現したもので、物凄く重要な意味があります。
ただ、このセリフが2人の破局を表しているというわけではありません。
それは、ユキを失ったもののひだりのおっぱい等に目を輝かせていた由紀から読み取れます。

『成長すると失われるもののエロさ』を描きたかった。
この作品は、上記のことに尽きるのではないでしょうか。




個人的な感想

個人的には水面が好きでした。
しかしこうしてまとめてみると、全く関与してこないという切なさ…
水面はメガネしてるときのほうが可愛いと思うのは自分だけではないと思いたい。

あと、作品を通して言いたいことが一つだけ。
乳輪がでかすぎる。
これも宮野先生のこだわりなのだろうか…




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はじめまして
突然失礼致します。

ゆびさきミルクティーのラストは私は読んでいて???しか浮かんでこなかったのですが、こちらの考察がとてもわかりやすく、納得しました。

あまりにもわかりやすかったので、勝手ですが、自分のブログにてご紹介させていただきました。
事後報告で申し訳ありません。
もし、問題があるようでしたらお手数ですがお教え願います。

それでは失礼致しました。


PS. URLのところ入力すると禁止ワードが含まれますと出てしまうので…
ブログ名 だら~んと読み続ける になります。 
赤魚 | URL | 2012/09/25/Tue 02:15 [編集]
■赤魚さま
コメントありがとうございます。
記事の紹介ありがとうございました。わかりやすかったかは正直自信がないですが、キーワードだけはしっかりと抑えた記事になっていたかなと個人的には思っています。

追記
リカも面白いですよね。正直、今一番入れ込んでいる作品かもしれません。
さぎん | URL | 2012/09/26/Wed 01:38 [編集]
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